
なぜ、年末年始に限って病気になるの?
年末年始は、帰省や旅行とかでたくさんの人と接触する機会が増えて、
ノロウィルスやインフルエンザなどの感染症のリスクが高まります。
食事も通常と違うため、高齢者の方はお餅を喉に詰まらせたり、
お風呂場でのヒートショックなど、幼い子どもや高齢者の方には注意が必要です。
しかし、年末年始は救急車の稼働率が上がるため、
何かあった時にすぐに対応してもらえない可能性があります。
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救急車を呼ぶ基準は?救急車が来られないときは?そんな場合に備えて、
家での病気やケガなどに対処する知識をあらかじめ身に付けておくことが大切ですね。
子どもの場合は、どうすれば良いの?
子どもは自分で詳しく症状を伝えられません、親の判断が非常に重要となってきます。
言葉ではうまく伝わってこない症状を何で判断すればよいのでしょう。
実は子どもの身体ののあらゆる部分にメッセージが隠されています。
その中でも、見極めるポイントは爪にあります。
子供の爪で何がわかるの?爪の何を、どう見るの?
冬の時期に気をつけるべき感染症の一つであるノロウイルスの発見に役立ちます。
ノロウイルスに感染すると感染性胃腸炎になり、吐いたり下痢で下したりして脱水状態にになりやすくなります。
その脱水の指標となるのが爪です。
本来の健康的な爪は、爪の先を押さえた時白くなりますが、離すとすぐにピンクに戻ります。
しかし、脱水状態になると白くなって戻るまでの時間が長くります。
通常は1.5秒未満で戻るのが正常ですが、それ以上かかると脱水が進んでいると判断できます。
日頃から子供さんの爪の状態を確認しておくことが大切です。
爪の内側には毛細血管が無数に有って、脱水状態になると血液に粘度が上がるため、
毛細血管に血が戻るスピードが遅くなるためです。
脱水状態を見極めるポイントは他にも有ります。
泣いているのに涙の量が少なかったり、熱があるのに汗をかいていない等の症状が有れば気をつけるべきです。
ノロウイルスは、感染力が強く、年末年始に親戚・親類などが集まった時に誰かひとりが感染していれば、
わずか数個のウイルスでも他の人に感染してしまいます。
脱水になったら救急車を呼ぶ方が良い?
まず、子供さんに意識がしっかり有るかどうかです。
意識があって水を自分で飲むなどの、水分が摂れるならば心配は有りません。
しかし、意識がもうろうとしていて飲む元気さえ無くなって、
ぐったりしているよであれば救急車を呼んだほうが良いといえるでしょう。
自分で飲める場合は、 水や麦茶でも良いですが、出来れば塩分・糖分を含んだドリンクが理想です。
また、熱などで食欲が無いときはアイスクリームは有効です。
水分も取れて、栄養補給にもなります。
熱は何度以上でると危ないのか?
基本的には、たとえ熱が高くても意識がはっきりしていて元気、
食事もある程度しっかり食べれていれば大丈夫といえます。
熱が出ている状態というのは身体がウイルスと戦うのに必要な環境であり、
治癒に必要な過程でも有ります。
逆に、熱を出す元気がないほど病状が悪化している場合も有るので、
一概に熱の高い低いだけでは判断出来ないこともあります。
熱が出ていなくても元気が無いのは要注意です。
熱がある時の顔色で、まっ青になっているときは、これから熱が出始める状態で、
まっ赤になっているときは熱のピークであり、これから下がるといえます。
まとめると、家でのノロウィルスへの対応は「熱」が見極めポイントになります。
ノロウイルス対策は?
ノロウィルスに対する対策としては、塩素系漂白剤を薄めて、
子どもが手にするものを消毒して感染予防することが大事です。
かかってしまって、子どもが床などに吐いてしまったら、
塩素系漂白剤を薄めずに使う手も有りますが、スチームアイロンをかけるのが有効です。
ノロウイルスは85度以上1分間で死滅します。
年末年始に多い高齢者の病気は?
年末年始に食べるお餅。高齢者の方は昔からの慣習で口にされますが、
そのお餅をのどに詰まらせる事故が多く起こっています。
餅は焼いたり煮たりした時は柔らかいのですが、口に入れると急に温度が下がるため、固くなってしまい、
しかも高齢者は唾液の分泌量が減っているため詰まらせやすくなります。
万が一、詰まらせてしまったらどうすればよいでしょう。
・背中の左右の肩甲骨の間を強くたたく
・「水を飲ませる」は間違いである。吐いたものが詰まってよけいに悪化する事もあります。
・声が出せない状態は、気管に詰まっている可能性があるので、すぐに救急車を呼ばないといけない。
対策としては、お餅はあらかじめ食べやすい大きさに切って調理することが大事です。
高齢者のヒートショックに注意!
寒い時期には、お風呂に入るときなど急激な温度変化が、
高齢者には負担となり大変危険な状態にもなりかねません。
対策として、入浴前にコップ1杯の水を飲むこと、お風呂場や脱衣所を温めて温度差が出ないようにすること、
そのために入浴前にお風呂場のシャワーで温水を流しておくと入るころに浴室、脱衣所も温まっていて温度差が解消されます。
万が一、浴槽内に沈んでいたり、身動きしない場合は、すぐに救急車を呼ぶことが必要です。
いずれも、慌てず冷静に対応したいものですね。