
脳科学の研究によると、脳の9割は6歳までに完成するそうです。
子を持つ親であれば、健康で聡明な子に育ってもらいたい気持ちは、皆一緒だと思います。
「三つ子の魂百まで」という言葉も有りますが、
6歳まで脳の対策=脳育をするに越したことはありませんね。
『人気管理栄養士が教える 頭のいい子が育つ食事』(小山浩子/日本実業出版社)の中から、
役に立つ情報を幾つか抜粋してみました。
脳の発育に有効な食事って?
脳の働きは、脳内の神経のネットワークを駆使して行われます。
一つのことに対して一つの働きをするというのではなく、
あらゆる状況に対して、脳内の情報をネットワークを介して集め一つの対策としていきます。
ネットワークが多くて密なほど情報の伝達が速くなり、頭が良いと言えます。
では、この時期にどのような対策をすれば良いのでしょう。
お稽古ごとや、おもちゃ・音楽・読み聞かせとか、色々な工夫をされている親は多いと思いますが、
そのような外からの刺激だけでなく、
脳細胞を育む為の、内からの栄養が大変重要になってくるとのことです。
脳の働きを良くする栄養素とは?
脳の神経細胞が特に発達するのは3歳までで、
この時期に正しい栄養をとることが必要です。
大切な栄養のひとつは脂質です。
脂質の中でも、オメガ3系脂肪酸のDHAがそれに該当します。
DHAは生涯にわたり脳にとって必要ですが、
この時期に充分に取ってあげると、
「読み書きの力」が養われるということです。
「読み書きの力」の有る子は国語力が有り、理解力に優れるため、
例えば勉強であればどんな教科でもこなせる子になると思います。
知識や暗記だけの勉強はすぐに限界がきますからね。
では、具体的にどのようにすれば良いのでしょう?
DHAは魚介類に沢山含まれる
DHAは魚介類に多く含まれますが、
特にまぐろのトロ、ぶり、さんま、まいわし、さばといった青魚にDHAが多く含まれます。
乳児期に母親が「毎日、3食の内どこかで魚料理を食べる」ようにして、
母乳から赤ちゃんが取り入れるようにすると良いそうです。
ただし、まぐろ類や深海魚は水銀が多く含まれるため食べ過ぎには注意が必要とのこと。
母乳を与えるお母さんは、さまざまな魚介類を食べるようにして、
好きな魚介類に偏らないように注意が必要です。
離乳期になったら、離乳食のひとつとして赤ちゃんに魚を少しずつ食べさせていきます。
ただし、魚はアレルギーを引き起こすことが有るので、
初めのうちはアレルギーを起こしにくい白身魚から始めるのが良いようです。
白身魚は消化吸収も良いので、生後6ヶ月頃からの離乳食にはぴったりです。
かれい、ひらめ、まだい、たらなどですね。
8ヶ月頃から赤身魚、12ヶ月頃に青魚の順番に、
少量ずつ様子を見ながら試していくと良いみたいです。
魚はタンパク質としても良質なのでカラダの発育にも有効ですね。
この書では、0歳から中学生まで、
魚介類に限らない年齢に応じた栄養と食事について書かれていますので、
興味のある方は一読されてみたらいかがでしょうか。